会長挨拶

Posted on 1月 1st, 2011 in by 兵庫県社会福祉士会

新年あけましておめでとうございます。
昨年は、一般社団法人兵庫社会福祉士会として初めての役員改選を行いました。本会の前身である兵庫社会福祉士会発足以来、17 年間にわたって会長をお務めいただいた岡田誠氏のご引退は、会員すべてにとって大きな出来事でした。また国レベルでの政権交代による福祉施策の流れは、経済状況の不活発化を背景としてさらに混迷を深め、なかなか明るいニュースを耳にすることができない状況でした。
さて新年から暗いニュースとなり恐縮ですが、昨年12 月に入ってすぐ、関東において社会福祉士が業務上横領で逮捕されるという、我々にとってはショッキングな事件が報道されました。この容疑者は、実は社会福祉士会の元会員でもあります。成年後見活動において理不尽な搾取があるとされ、綱紀案件として日本社会福祉士会で調査がつづけられ、すでに昨年3 月の総会において除名処分が議決されています。除名処分の際には実名公表を避けておりましたが、この報道を受けて実名を公表し、すでに日本社会福祉士会においては処分が決定しており、厚生労働省にも資格取り消しの意見具申を行っていたことが改めて発表されました。大変不本意なニュースではありますが、社会福祉士にとっては二つの大きな意味があると考えます。
まず一つは我々ソーシャルワーカー自身の普段の活動について、それらが倫理綱領に照らして適切なものであるか、つねに一人一人が振り返ることの大切さです。倫理綱領にのっとった活動というのは、例えば法律に照らして罪を問われるとか問われないとかということをいうものではありません。
一つ一つの活動が専門職としての価値にふさわしく、また専門職として倫理綱領に誠実であるかどうかを自分自身で検証することが、専門職者としての姿でしょう。社会福祉士会会員は、入会の際に倫理綱領を遵守することを誓約した人たちです。私自身も含め、この意味を今一度考えてみたいと思います。
そしてもう一つは、社会福祉士会は孤立しがちなソーシャルワーカーを援助し、支えようとする役割をもつ専門職団体であるということです。除名された会員は都道府県士会において、当初いろいろな意味で活躍をしていたと聞いています。
おそらくこの事件についても、最初から搾取しようとした行為ではなかったのではないでしょうか。この案件については、結果として除名処分、やがては逮捕という状況になりましたが、こうした結果に陥る前にどこかで会としてサポートできる体制を作ることはできなかったかということが課題として明らかになりました。そうしたことを踏まえ、除名議決直後からぱあとなあ受任者に対して「不祥事に伴う緊急対応」が行われました。つまりこの場合はたまたま「ぱあとなあ」が中心となったわけですが、いずれにせよ一人で活動することが多い会員に対して、相互に助け合い助言しあえる体制を構築していくことも会に役割の一つであるということを再確認するものでした。業務上の様々な制約から、結果として孤立していくケースも案じられます。こうしたリスクについてのバックアップ体制は、専門職団体だからこそできるものでしょう。兵庫県社会福祉士会においても、まだまだ十分に整えられていないのが現状ですが、お互いに仲間として支えあうという意識を改めて確認をしていきたいと思います。
会長としてご指名をいただいて約半年。なかなか独り歩きもままならず、執行部をはじめとする会員の皆様のお力をお借りしながら、おたおたとよちよち歩きを始めております。
まだまだ不足ですが、ますます会活動がより充実したものとなるように、またそれを通して社会福祉士会ひいては社会福祉士一人ひとりが専門職にふさわしい信頼を得ることができる会となることを願っております。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

兵庫県社会福祉士会 会長  土谷長子